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M8.8は阪神・淡路の約180倍、人類史に百京、1エクサ現る

◆マグニチュード8.8は阪神・淡路の約180倍、人類史に百京、1エクサ現る◆

東北地方太平洋沖地震から、1夜あけ被害の実態が明らかになりつつあります。
今、福島第1原発の建屋崩壊と基準2倍の放射線もれについて、原子力安全・保安院の記者会見を見ながら書込を行っています。

地震被害に直面されている方々へ深い悲しみの共感と共に、望みの明日を信じること、遺族の方々には心からのお悔やみを申し上げます。

●大震災で目が覚めたこと
大災害は、突然訪れます。
1995年(平成7年)1月17日に起きた阪神・淡路大震災いらい、私の仕事の過半が防災関係になりました。
建築土木造園、都市計画や地域活性化などランドスケープ(国土景観)計画家のつもりでしたが、この大震災で目が覚めたと言いましょうか、国土景観計画の最も大切なことは、我が国民の生命と財産を守ることではないか、デザイナーとしての豊かさや美しさの追求に追われ、本質を見失っていたのではないかと16年前、思い知りました。本当の幸とは華美とか表面的な豊かさでは得られないと思ってきました。

昨日の発災時、四谷のビル4階にいて、東海大震災がとうとうきたか、生まれて初めての強烈な揺れに震源地域の被害に思いやりました。すぐに三陸沖であることを知りました。
マグニチュードが8.4と知り、これはとんでもない超巨大なものであることを専門知識のあるものとして恐怖を禁じ得なかったです。すぐに8.8と訂正され一層思いを深めました。

●専門家の尺度から普通の尺度に
TV等マスコミ評論家・気象庁は、観測以来最大規模の巨大地震といった表現なのですが、私にとっては不満があります。
マグニチュードと震度7を最大とする気象庁震度階は、一般のひとには分かりにくい専門家のみに通じる尺度なのです。
ここ1年、ご承知のごとく世界では異常な気象等災害が発生しています。
普通の尺度への観点により、結論からいいますと。
東北地方太平洋沖地震のマグニチュード8.8とは、阪神・淡路大震災の約180倍、関東大震災の22倍のエネルギー量です。
マスメデや学界等専門家は、今まで使い慣れた尺度を誰にでも分かりやすい尺度に言い換える必要に迫られています。
『いま、テレビではマイクロシーベルトという放射線の尺度を話しています。その解説はやや分かりやすいです。』
昨日の巨大地震の規模を報道の早い段階から、阪神・淡路の約180倍、関東大震災の22倍と表現したほうが私はよいと考えています。

●普通の尺度への意味
私はここ数年の世界の傾向は、百年、千年、万年単位の大きな枠が変わりつつあると信じています。
WEB上のある説によりますと、数日前の3月9日に「第9サイクル突入」したといわれます。ここでは詳しく述べませんが、その説によりますと3月11日は「怒りの日」として重要な日としていました。
第9サイクルの期間は234日で、今年の10月19日~20日をミッドポイントとし、「結実」で終わるそうです。第9サイクルに興味がある方は、WEB上で探してください。

さて、普通の尺度への意味ですが。
専門家だけに通じる尺度への分かりにくさだけではないのです。
それは、従来の文明文化が慣れ親しんだ量と質の単位範囲がここ数年で桁違いに変化しつつあると実感しているためです。
従来の私たちの日常生活で聞き慣れた極大と極小の単位は、次表■の10^12(^は乗)テラ(tera)一兆(ちょう)がパソコンなどで、10^-9ナノ(nano)一塵(じん)、10^-12ピコ(pico)一漠(ばく)等も見聞きしていると思います。
ここ数年では、経済界で10^15ペタ(peta)千兆(ちょう)や、先端物理学で10^-15フェムト(femto)一須臾(しゅゆ)が知られつつあります。
我が国では、これらの単位は、英語やカタカナで知られていると思いますが、戦前までは漢数字表記、命数法(数詞を用いて数を表す命数(めいすう)の方法)は、落語のじゅげむ(寿限無:限り無い長寿)を例にとるように、よく知られた単位でした。
かく言っているのに、表■に示したのは欧米の3桁単位で、漢字の4桁単位を省略しています。
欧米の3桁と漢字の4桁単位の文明文化が、今年1年で融合するかもしれないという説を先ほどの述べたわけです。
マグニチュードを一般的エネルギー量である単位に換算すると、暗算でもその量の大小が分かります。
エネルギー量そのものが分かりにくいのですが、エネルギー量の基本単位:ジュール(J)で説明しますと、1ジュールは、地球上でおよそ102グラム(卵・小玉2個くらいの重さ)の物体を1メートル持ち上げる時の仕事に相当します。

昨日3月11日が「怒りの日」として特別の日なのかは分かりませんが、普通の尺度の観点から言いますとマグニチュード8.8は、ぴったり百京ジュール、1エクサ(exa)ジュールなのです。
我々の文明文化に自然現象として、百京、1エクサが目を背けたくなるほど、悲しく恐ろしく立ち現れたのです。

■表 国際単位系(SI)における接頭辞
10^n  接頭辞  記号 漢数字表記 命数法
10^24  ヨタ(yotta) Y 一秭(じょ)
10^21  ゼタ(zetta) Z 十垓(がい)
10^18  エクサ(exa) E 百京(けい、きょう)
10^15  ペタ(peta) P 千兆
10^12  テラ(tera) T 一兆(ちょう)
10^9   ギガ(giga) G 十億(おく)
10^6  メガ(mega) M 百万(まん)
10^3  キロ(kilo) k 千(せん)
10^2  ヘクト(hecto) h 百(ひゃく)
10^1  デカ(deca,deka)da 十(じゅう)
10^0  なし なし 一(いち)
10^-1  デシ(deci) d 十分の一 一分(ぶ)
10^-2  センチ(centi) c 百分の一 一厘(りん)
10^-3  ミリ(milli) m 千分の一 一毛(もう)
10^-6  マイクロ(micro)ミュー 百万分の一 一微(び)
10^-9  ナノ(nano) n 十億分の一 一塵(じん)
10^-12  ピコ(pico) p 一兆分の一 一漠(ばく)
10^-15  フェムト(femto)f 千兆分の一 一須臾(しゅゆ)
10^-18  アト(atto) a 百京分の一 一刹那(せつな)
10^-21  ゼプト(zepto) z 十垓分の一 一清浄(しょうじょう)
10^-24  ヨクト(yocto) y 一ジョ分の一 一涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

『いま、テレビでは阪神・淡路の千倍と阿部先生コメントしているので、私の計算が間違えているのか検証しましたが、約180倍で間違いなさそうです。』

●百京、1エクサの次の桁へ
百京、1エクサ ジュール(EJ)レベルのエネルギー量の比較事例をあげます。
  参照 wikipedia エネルギーの比較 単位の換算
 1.06 EJ 日本の原子力発電量(2002年)
 1.31 EJ イギリスで1年間に発電された総電力量(1999年)
 2.00 EJ マグニチュード 9の地震のエネルギー
 3.95 EJ 日本国内で1年間に発電された総電力量(2002年)
 9.64 EJ イギリスで1年間に消費されたエネルギー(1999年)
 10 EJ ピナツボ火山の噴火(1991年,フィリピン)で発生した熱エネルギー
 426 EJ 世界で1年間に消費されたエネルギー(2001年)
 620 EJ 1時間あたりに太陽から地球に届くエネルギーの総量

百京、1エクサの次の桁は、10^21ゼタ(zetta)十垓(がい)です。
この桁のエネルギー量の比較事例は。
 7.4 ZJ 世界の石油の推定埋蔵量(2003年)
 15 ZJ 24時間あたりに太陽から地球に届くエネルギーの総量
 39 ZJ 世界の化石燃料の推定埋蔵量(2003年)

比較事例を挙げた理由は、今年中に次の桁であるゼタ・十垓(がい)のエネルギーを我々人類は眼前に経験するのではないかと直感しているためです。
それは、昨日の地震について量的エネルギーの桁違いに着目したように、質的と言うか、この悲劇的災害が我々に語りかける、生きのびることと死んでしまうと言う現実に立ち向かい、桁違いの発想で対応を迫られていると考えるからです。
言い換えれば、従来の生活価値観のまま、失ったものへの執着が強すぎると、悲しみが増幅してしまい、新しい世界の扉は開けられないと思うからです。
なにも、次の桁違いの世界に遭遇することが、悲劇的災害だけではないと想像するからです。

被災された方々のふるさとが、恐ろしい風景となっているのが、ひしひしと伝わってきます。
しかし、新たな生活は、また、そのふるさとの土地から始まると確信しています。
津波被害にいま立ち向かっている方々に、私などがなにも出来ませんが、ふるさとの自然が持つ恐怖の面だけでなく、たおやかで優しく豊かな面があり、そちらの時間のほうが圧倒的に永かったことを思い出してくださいと、申し上げさせてください。

松埜緑 拝
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Roku Matsuno

Author:Roku Matsuno
'65 愛知県立名古屋西高等学校卒
'71 武蔵野美術大学 造形学部 建築学科 都市環境専攻 卒
建築土木造園、都市計画や地域活性化などランドスケープ・アーキテクト(国土景観建築家)です。

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